神社やお寺を訪れると、日本人だなーと実感するのは私だけでしょうか。
日本文化を感じられる場所、最近はパワースポットとしても人気を集め、神社やお寺に訪れる機会は多いと思います。
御朱印ガールも増えてきましたし。
ですが、その違いが分かりますか?
「なんとなーく、知っているけど・・」
こんな感じじゃないですか?
今日は神社とお寺の違いについてです。
ここでは
- 詳しい神社とお寺の違いについて
- 御朱印について
- 参拝方法について
主にこれらのことについてお伝えしていきます。
神社とは
神社は「神道(しんとう)」という宗教で、日本で発祥しました。
神道には経典などの書物や教祖も存在しません。
自然界のすべての恵みに感謝する信仰を軸としています。
神道の崇拝する対象は「八百万の神(やおよろずのかみ)」です。
八百万(やおよろず)とは
数の限りなく多いこと。多数。無数。やおよろずのかみ【八百万の神】
神道における神観念で、きわめて多くの神々。引用:goo辞書
「八百万の神(やおよろずのかみ)」という考えから分かるように、人間に限らず太陽や月も含む自然界の全てに神が宿ると考えられてきたのですね。
その神々が宿る神聖な場所が神社なんです。
神社には格式によって名前が違います。
つまり、神社の名前で格式が上なのか、そうでないかを判断することができるという訳です。
「神宮」「宮」「大神宮」「大社」「神社」「社」の6種類あり、一般的なのは「神社」、最も格式が高いのは「神宮」です。
次はお寺についてです。
お寺とは
お寺は仏教の施設で仏教はインド発祥の教えです。
学校の社会科で習いましたが、イスラム教、キリスト教と並んで世界三大宗教となっていますね。
仏教の教えは「輪廻転生(りんねてんせい)」と「因果応報(いんがおうほう)」が軸になっています。
輪廻転生とは
生死を繰り返しながら、別の人間や生き物といった新しい肉体に生まれ変わることを言います。
輪廻は車輪がとめどなく回転する様子を、転生は生まれ変わる様子を意味しています。引用:終活ねっと
因果応報とは
因果の因は原因の因を指し、因果の果は結果の果を指します。
原因があり、次に結果が現れる。
最後にその結果に応じた報いが自分に返ってくるという事です。引用:終活ねっと
修行をして悟りを開くことで輪廻転生から抜け出すことができ、また自分の過去の行いによって「今」があり、今の行いによって未来が決まるという教えです。
そしてこれは自分の行動についてだけ。
自分の行いで過去も未来も決まるという訳ですね。
仏教において崇拝するのは仏様です。
仏様には悟りの度合いに応じて格付けがあり、一番格が高いのは「阿弥陀如来(あみだにょらい)」だとされています。
多くのお寺のご本尊に安置されている仏像は「阿弥陀如来」です。
見た目で分かる、ざっくりとした神社とお寺の違い
神社とお寺の定義みたいなものをお伝えしてきましたが、これだけでも違いが見えてきますね。
知っているようで知らない神社とお寺の違い。
- 神社には鳥居があり、お寺には山門がある
- 神社は日本の神さまを祀り、お寺は仏さまを安置する
- 神社は神道、お寺は仏教
- 神社は日本で発祥、お寺はインドで発祥
- 神社に勤める人は神職、お寺に勤める人は僧侶
- 神社の神職は古文の祝詞を唱え、お寺の僧侶は漢文の経文を唱える
基本的には、この2つで神社なのかお寺なのか、分かります。
さらに、最初にお伝えしたように、
宗教の違いがあります。
さらに、
以上のような違いがあります。
神社やお寺を訪れた時に、細かい内部の配置などにも気を配ると楽しいですよ。
神社と寺の参拝方法の違い
間違えたくないのが参拝方法です。
参拝方法が違うということは理解していても、正しくはどうでしょう?
ここで確認しておきましょう。
神社の参拝方法
神社では「二礼二拍手一礼」です。
拝殿の前で2回礼をして、パンパンと2回手をたたき、そして最後に1回礼をします。
頭を下げる時はちょこんと気持ち程度下げるのではなく、きちんと90度下げるのがマナーだと言われています。
「二礼二拍手一礼」の前には気持ちを落ち着けることも大事。
お賽銭を入れて鈴を鳴らし、神さまをお呼びしてくださいね。
そして「二礼二拍手一礼」をしましょう。
初詣の時など混雑している時は、お賽銭を入れたら拝殿の横のほうに移動して参拝しても大丈夫ですよ。
- 鳥居をくぐる時は一礼をし、参道は端のほうを歩きましょう。
- 神社は神聖な場所なので、服装にも気を配りましょう。
参道の中央は神さまが通る道だとされています。
特別な祈祷などの場合には、正装が望ましいとされています。
普段の参拝の場合、露出度が高いカジュアルすぎる服装は避けて清潔感がある服装を心がけましょう。
お寺の参拝方法
お寺は静かに「合掌」します。
神社のようにパンパンと手をたたきません。
まずはご本尊と相対し、お賽銭をそっと入れます。
投げ入れたりはしないようにしましょう。
そして鈴があれば3回鳴らします。
その後、静かに胸の前で手を合わせましょう。
最後に一礼をします。
- 敷居を踏まないようにしましょう。
- 服装については特に決まりはないようですが、礼節をわきまえた服装が望ましいと思います。
神社とお寺の御朱印の違い
御朱印は神社やお寺を参拝した証として頂くことができる印です。
なので、参拝後にいただくのがマナー。
最近は御朱印をコレクションにしている女子も増えているようですね。
集めたくなるほどそれぞれに特徴があり、魅力的です。
御朱印はもともと、お寺へ写経を収めた時にいただけた印だったそうです。
簡単に頂けるものではなかったんですよね。
今では300円から500円程度でいただくことができます。
では、神社とお寺の御朱印って違いがあるんでしょうか。
基本的にはあまり違いがないように思います。
どちらかというとお寺のほうがかっこいいというか、派手です。
文字が梵字や崩し字が用いられています。
神社の御朱印は楷書で書かれていて、スッキリしている印象です。
御朱印はひとつひとつ丁寧に書かれていて、お守りやお札と同じだと思います。
神社とお寺の御朱印を一冊にまとめてもいい?
結論からお伝えすると、「特に決まりはない」です。
神社とお寺の御朱印を別々の御朱印帳に分けても一緒にしてもOK。
ただ神社やお寺によっては、一緒にまとめてある御朱印帳には書いてもらえないことがあると聞きます。
その場合は御朱印帳に書いてもらわず、すでに用意されている一枚の御朱印をいただくことになります。
とはいえ、決まりはありませんのでまとめても大丈夫です。
あなたの気持ちで御朱印を整理してくださいね。
初詣の参拝は神社?お寺?
神社とお寺の違いが分かってくると、初詣はどっちに行ったらいいのか迷いますよね。
初詣とは、無事に一年を過ごせたことに感謝をし、新しい一年も健康で災いなどなく過ごせるように神仏に対しあいさつをすること。
なので、もうお分かりですよね。
ずばり、神社でもお寺でもどちらでも大丈夫なんです。
お寺でも大丈夫ですよ。
初詣はもともと、氏神様(うじがみさま)と呼ばれる地元の神社へ参拝していました。
でもこれは交通機関が発達していなかった時の話。
今は地元以外でも参拝しても構わないようです。
とはいえ、まずは地元の氏神様へ。
初詣だけではなく事あるごとにお参りしていると、きっとあなたの願いが引き寄せられるでしょう。
日本で神社やお寺が区別されるようになったのは、明治の「神仏分離令」以降だということ。
それまでは神道とか仏教とか区別することなく、信仰の対象とされていました。
このようなことを「神仏習合」というのですが、このおかげで神社とお寺の区別がつきにくくなったのかもしれませんね。
世界的に日本人は無宗教が多いらしいのですが、特別に宗教などの理由がなければ、初詣は神社でもお寺でも参拝してもOKです。
まとめ:違いを理解して気持ちよく参拝しよう
今回は神社とお寺の違いをお伝えしました。
どこがどのように違うのか、わかっていただけたかなと思います。
私たちは日頃はあまり宗教に関心がなくても、結婚式や合格祈願には神社に訪れるし、お彼岸やお葬式などではお寺にも行きますよね。
参拝方法や基本的なマナーも大切ですが、感謝の心、敬う気持ちがもっと大切なことだと考えています。
穏やかな心で気持ちよく参拝してくださいね。